2021.08.17
不動産トラブル
【解決事例】不動産投資前に相談をし、不利な投資を回避した例
案件状況
中国人A氏は、大阪市内の駅前の土地、建物を購入することを検討していた。
不動産業者から提示されていた価格は比較的安い500万円という値段であった。
不動産の所在地が大阪の町中の駅前という好立地であったことから、安い値段でこの不動産を購入することで利益を得ることができるのではないかと思う一方、値段が安いという点に不安を感じ、関連資料を持って大連事務所に来所し、弁護士に相談をした。
解決結果
弁護士が資料を確認したところ、A氏が購入しようとしていた土地は、公道に通じていない「無道路地」であった。無道路地は、周りの土地を所有者から通行の同意が得られないと法律上利用することが困難であるため、日本ではほとんど値段が付かない土地であるが、A氏はそのことには気がついていなかった。
また、A氏が購入しようとしていた建物は、隣接する土地に跨がって建てられた古い集合住宅の一部分であった。
このような建物を購入した場合、賃借人との立退交渉、隣地の地権者との調整、老朽化した建物の修繕や取り壊しに要する費用の支出など、煩わしい問題が続出し、後に多額の費用の支出を強いられることが容易に予想された。
A氏は、弁護士からのアドバイスを受け、不動産の購入をやめることができた。仮に相談をせずに購入をしていたら、多額の損害を被っていた可能性が高い。
「上手い話には裏がある」ので注意が必要である。